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kintone購買稟議テンプレート活用と電子化の実務ガイド

kintoneで購買稟議を電子化する方法を解説。無料テンプレートの探し方からフィールド設計、プロセス管理の実例、テンプレートだけでは解決できない課題と対応策まで、実務担当者向けにまとめました。

kintone購買稟議テンプレート活用と電子化の実務ガイド

「物品購入や外注発注のたびに紙の稟議書を回している」「Excelで作った申請書がバージョン違いで社内に散らばっている」——購買稟議の電子化を検討する情シス・総務担当者から、こうした相談を数多くいただきます。本記事では、kintoneで購買稟議を電子化する際に使えるテンプレートの探し方から、フィールド設計、プロセス管理の実例、そしてテンプレート運用だけでは解決しきれない課題までを、実務目線で解説します。

購買稟議とは?他の稟議との違いと電子化のメリット

購買稟議は「物品・サービスを社外から購入する際に、事前に決裁権限者の承認を得る」ための申請です。採用稟議や経費精算とは異なり、見積書・発注先情報・勘定科目・支払サイトなど、購買特有の項目を伴う点が特徴です。

紙・Excelの購買稟議書が抱える3つの課題

紙やExcelでの運用には共通して次の課題があります。①承認者が出社しないと決裁が進まない属人化、②誰の手元で止まっているか分からない遅延、③承認後の発注・支払い情報を経理担当者が手作業で突合する二重管理の手間です。特に③は月末の請求書処理で「稟議番号と請求書の金額が一致しない」といったトラブルの温床になりがちです。

kintoneで電子化することで解決できること

kintoneはアプリ作成の知識がなくても、フォーム項目とプロセス管理(ワークフロー機能)を組み合わせるだけで申請〜承認の流れを構築できます。承認履歴が自動で残るため、内部統制の証跡としても活用しやすくなります。

【無料あり】kintone購買稟議テンプレートの探し方・使い方

まずは無料で使えるテンプレートから着手するのが現実的な第一歩です。

kintoneアプリストアで使える購買稟議関連テンプレート一覧

kintone公式のアプリストアには「購買申請」「物品購入申請」「発注管理」といった名称のサンプルアプリが用意されています。多くは起案理由・金額・勘定科目・承認欄の基本項目を備えており、自社の運用に合わせて微修正するだけで使い始められます。

テンプレートアプリの登録・カスタマイズ手順(3ステップ)

手順は概ね「①アプリストアからテンプレートを選択してスペースに追加」「②フィールド名・選択肢を自社の勘定科目や部署名に変更」「③プロセス管理タブで承認ステータスを設定」の3ステップです。作業時間の目安は初回でも半日程度です。

既存のExcel稟議書フォーマットをkintoneアプリに落とし込むコツ

既存Excelの列見出しをそのままフィールド名として移植し、プルダウンやルックアップ機能で入力ミスを減らすのがコツです。特に取引先マスタをルックアップで参照させると、発注先の表記ゆれを防げます。

購買稟議アプリに必須のフィールド設計とプロセス管理設定

テンプレートを土台にする場合も、購買稟議特有のフィールド設計は押さえておく必要があります。

購買稟議アプリの申請レコード画面で承認者が承認ボタンを押すイメージ

購買稟議に必要な入力項目一覧

最低限、起案理由・購入品目・金額(税込/税抜)・勘定科目・発注先・見積書添付・希望納期の7項目は用意します。加えて予算コード紐付け欄を設けると、経理での予算管理と連携しやすくなります。

プロセス管理(ワークフロー機能)で承認ルートを作る手順

kintoneのプロセス管理は「ステータス設定→プロセス設定→アクション設定」の3層構造です。ステータスに「起案中」「上長承認待ち」「経理確認待ち」「決裁完了」を定義し、それぞれの遷移条件(アクション)を紐付けます。

金額による決裁者の条件分岐・複数承認者・差し戻し設定の例

例えば「10万円未満は課長決裁、10万円以上100万円未満は部長決裁、100万円以上は役員決裁」といった金額分岐は、プロセス管理の条件設定で実現できます。複数人承認や差し戻し時のコメント必須設定も標準機能で対応可能です。

金額に応じて決裁者が分岐する設定イメージ。10万円未満は課長承認のみ、10万円以上は課長承認に加えて部長承認が必要になる例

手作業の購買稟議フローとkintoneプロセス管理による承認フローを比較した図

テンプレートだけでは解決できない「購買稟議あるある課題」

ここまでの設定で申請〜承認の電子化は実現できます。しかし現場では、それだけでは足りない課題が残ります。

稟議は通ったのに発注・支払いとの情報が二重管理になる問題

稟議アプリで承認が完了しても、実際の発注書作成や支払い処理は別システム・別Excelで行われるケースが大半です。結果、稟議データと発注実績データが二重に存在し、転記ミスが発生します。

経理の月末突合業務がなくならない理由

稟議番号と請求書・発注書の紐付けが手作業のままだと、経理担当者は月末に稟議一覧と請求書を1件ずつ照合する作業から逃れられません。申請件数が多い企業では、この突合作業だけで相応の工数がかかっているケースも珍しくありません。

承認がブラックボックス化し内部統制が効かなくなるリスク

テンプレート運用のままアプリ数が増えると、承認ルートの管理者が分散し、誰がどの権限を持つか把握しづらくなります。監査時に承認経路の説明ができないというリスクにつながります。

こうした「承認は通ったが、その先の発注・支払いが見えない」という状態は、実は購買稟議に限らず経費精算や出張手配など、社内のあらゆる「申請系業務」に共通する構造的な課題です。承認と実際のお金の動きを同じ仕組みの中でつなげられるかどうかが、電子化の効果を左右します。1Approval for kintoneの詳細を見るでは、この「つながらない問題」をどう解消するかを具体的に確認できます。

起案から購買完了までを一気通貫にする「1Approval for kintone」という選択肢

こうした限界を解消する手段として、購買特化型プラグイン「1Approval for kintone」があります。

1Approval for kintoneの概要と主な機能

承認ボタンを押すと同時に発注情報・支払予定情報が連携される仕組みで、稟議・発注・支払いの三重入力を防ぎます。承認完了と同時に経理側の管理台帳へ自動反映される点が最大の特徴です。加えて、部署・役職・利用目的ごとに承認ルートや利用上限を切り替えられる機能により、稟議のたびに承認フローを個別設定する手間を減らせます。さらに、複数の取引先・サービスにまたがる支払いを月1回の法人一括請求にまとめられるため、経理担当者が請求書を1件ずつ稟議番号と突合する作業自体が発生しにくくなります。

テンプレート運用との違い・導入によるメリット

自作テンプレートは「申請〜承認」の範囲にとどまりますが、1Approval for kintoneは「起案〜発注〜支払い突合」までを一気通貫で管理します。購買データが実行された時点で経費データとして自動生成され、会計・経費精算システムとも連携できるため、請求情報と経費情報をそれぞれ別システムで確認し直す手間もかかりません。これにより経理の月末突合作業を削減できるだけでなく、申請〜承認〜精算のフローが自動化されることで、情シス・総務・経理それぞれの負担が同時に軽くなる点も実務上のメリットです。

導入までの流れと対象企業

環境構築、既存フローのヒアリング、運用説明会を経て、企業規模や既存フローの複雑さにより異なりますが、目安として1〜2カ月程度で本稼働に移行します。月間の購買稟議件数が多い企業や、経理の突合業務に課題を抱える企業に適しています。

kintone購買稟議テンプレート活用のよくある質問(FAQ)

無料テンプレートだけで運用は回りますか?

申請件数が少なく、発注・支払い管理を別途Excelで行っている段階であれば十分機能します。

既存の承認フローが複雑でも設定できますか?

プロセス管理の条件分岐機能で多くの複雑な承認ルートに対応できますが、条件が多岐にまたがる場合はプラグインでの整理が有効です。

プラグイン導入にはどのくらいの費用・期間がかかりますか?

企業規模や既存フローの複雑さにより異なりますが、環境構築から本稼働までは1〜2カ月が目安です。

自社の申請件数や既存フローの複雑さが導入判断のポイントになるため、まずは1Approval for kintoneの詳細を見るから、自社の運用と照らし合わせてみることをおすすめします。

まとめ:自社に合った購買稟議の電子化ステップを選ぼう

購買稟議の電子化は、まず無料テンプレートで申請〜承認の型を作ることから始めるのが現実的です。ただし、購買件数の増加とともに経理突合の工数やガバナンスの課題が顕在化してきたら、1Approval for kintoneのような購買特化プラグインへの移行を検討する段階です。自社の件数規模と運用課題を見極め、段階的にステップアップさせていくことが、無理のない電子化の近道になります。

監修

伏見 匡矩

伏見 匡矩

株式会社エイチ 代表取締役

早稲田大学政治経済学部卒業後、P&Gマーケティング本部入社。2011年にリクルートから出資を受け、エモーチオを設立し取締役に就任。2013年に現在の前身となるココロイロを設立し、代表取締役に就任。2014年、リジョブCSO兼顧問後に株式会社じげんに20億で会社を売却。2015年、エイチを設立。2018年、エイチワークスをリクルートと共同事業として創業し、代表取締役就任。2019年エイチに事業一本化。

※記載されている会社名・製品名は各社の商標または登録商標です。