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Billitoneとは?kintone請求書連携の機能

Billitone(ビリトーン)は、kintoneとマネーフォワード クラウド請求書をつなぐキャップドゥー・ジャパンのプラグインです。二重入力がなぜ起きるかという構造から整理し、マスタの双方向同期と重複チェック、標準搭載の帳票出力、権限設定と操作履歴といった機能、導入の前提、他の連携手段との違いまでを公開情報をもとにまとめます。

Billitoneとは?kintone請求書連携の機能

kintoneで顧客と案件を管理していて、請求書はマネーフォワード クラウド請求書で出している。この組み合わせはよくありますが、両方に同じ情報を入力しているという状態になりがちです。

Billitone(ビリトーン)は、この2つをつなぐプラグインです。株式会社キャップドゥー・ジャパンが開発し、2025年3月27日から提供されています。

本記事では、なぜ二重入力が起きるのかという構造から整理し、Billitoneが何を解決するのか、導入の前提は何かを公開情報をもとにまとめます。

この記事の要点

  • Billitoneは、kintoneとマネーフォワード クラウド請求書を双方向につなぐプラグイン。2024年12月にβ版、2025年3月27日に正式提供が始まりました。
  • 二重入力の本質は手間ではなく表記ゆれです。同じ取引先が2つのシステムに別々の名前で存在すると、突合ができなくなります。
  • Billitoneの中心機能はマスタをkintone側で管理し、双方に同期すること。マネーフォワード クラウド請求書にはない重複チェックが、kintone側で効きます。
  • kintone標準にない帳票出力(発注書・検収書・納品書・領収書)が標準搭載されています。画面遷移やダウンロードを挟まずに出せます。
  • 誰がいつ同期したかの操作履歴がkintoneに自動で残り、同期の実行を特定の役職以上に限定できます。監査対応を意識した設計です。
  • 利用にはkintoneのライセンスとマネーフォワード クラウド請求書の契約が別途必要です。
  • 判断軸は「請求の起点がkintoneにあるかどうか」。案件や契約をkintoneで管理しているなら合いますが、請求業務が会計側で完結しているなら効果は限定的です。

なぜ二重入力が起きるのか

請求業務でkintoneとクラウド請求書を併用すると、次の形になります。

工程どこでやるか
顧客・案件の管理kintone
見積の作成と承認kintone
受注の記録kintone
請求書の作成・発行マネーフォワード クラウド請求書
入金の消込マネーフォワード クラウド請求書
入金状況の共有kintone(手で戻す)

境目が2か所あります。kintoneから請求書側へ渡すときと、入金の結果をkintoneへ戻すときです。どちらも手作業になりがちです。

本当の問題は手間ではなく表記ゆれ

転記の手間は、件数が少なければ我慢できます。厄介なのは、同じ取引先が2つのシステムに別々の名前で登録されることです。

  • kintone側:「株式会社エイチ」
  • 請求書側:「(株)エイチ」「株式会社エイチ 御中」

こうなると、取引先ごとの売上を突合できません。月次で数字が合わず、原因を探すところから始まります。マスタが分かれている限り、この問題は運用では防げません。

kintoneの標準機能でどこまで自動化できるかはkintoneのプロセス管理とは?仕組みと設計パターンで整理していますが、外部サービスとのマスタ同期は標準機能の範囲外です。

Billitoneとは

Billitone®(ビリトーン)は、kintoneとマネーフォワード クラウド請求書を連携させるkintoneプラグインです。

項目内容
提供元株式会社キャップドゥー・ジャパン
連携対象kintone ↔ マネーフォワード クラウド請求書
β版提供2024年12月
正式提供2025年3月27日
前提kintoneライセンスとマネーフォワード クラウド請求書の契約が別途必要

提供元のキャップドゥー・ジャパンは熊本に本社を置き、kintoneと各種クラウドツールを組み合わせた導入支援を行っている会社です。公表情報では全国300社以上の支援実績があり、自社開発のプラグインは800社以上で使われています。自社開発が約80種類、これにrex0220のプラグイン約60種類を加えた構成を持っています。

Billitoneの機能

1. 請求書の自動生成・発行・送付

kintone上の情報をもとに、請求書を生成して発行し、送付するところまでを行えます。kintoneのレコードを起点にできるため、案件管理と請求のあいだで転記が発生しません。

2. マスタの双方向同期と重複チェック

ここがBillitoneの中心です。

マスタ管理をkintone側で行い、その内容を双方に同期します。このとき、マネーフォワード クラウド請求書には無い重複チェックがkintone側で効きます。

先ほどの表記ゆれの問題は、マスタが2つあるから起きます。kintoneを正とし、同期で揃える構成にすることで、「株式会社エイチ」と「(株)エイチ」が別々に増えていく状態を止められます。

転記の自動化だけなら他の手段もありますが、マスタの一元化まで踏み込んでいる点がこの製品の設計思想です。

3. 帳票出力(標準搭載)

kintoneの標準機能では、発注書・検収書・納品書・領収書といった帳票を出せません。Billitoneはこれを標準機能として持っています。

公開情報によれば、ダウンロードや画面遷移を挟まずに出力できる作りになっています。請求書だけでなく前後の帳票まで同じ場所で完結する形です。

なお契約には、キャップドゥー・ジャパンの帳票プラグイン KAIZEN PDF Premium と自動採番プラグインが含まれます。

4. 権限設定と操作履歴

同期の実行を、特定の役職以上のユーザーだけに限定できます。誰でも同期を走らせられる状態にしないための設定です。

あわせて、操作履歴がkintoneに自動で記録されます。誰がいつ何をしたかが残るため、数字が合わないときに原因を追えます。監査ログとしての用途も想定されています。

請求は金額が直接動く業務なので、ここは効きます。承認や購買の証跡をどう残すかという論点はkintoneで購買の監査証跡を残す設計でも扱っています。

5. テーブル内の行移動(標準搭載)

kintoneの標準機能では、テーブルに追加した行の順番を後から入れ替えられません。請求書を作ったあとで明細の並びを直したい、という場面で困ります。

Billitoneはこれを標準搭載しています(rex0220のテーブル行移動プラグインが含まれます)。地味ですが、請求書の体裁を整えるうえでは効く部分です。

導入の前提

利用にあたっては、次の2つが別途必要です。

  1. kintoneのライセンス — スタンダードコース(プラグインを使うため)
  2. マネーフォワード クラウド請求書の契約

Billitoneはこの2つをつなぐものなので、どちらかが無い状態では成立しません。kintoneのコース選びはkintoneライト・スタンダード・ワイドの違いを徹底比較で整理しています。

他の連携手段との違い

kintoneとマネーフォワード クラウド請求書をつなぐ手段は、Billitoneだけではありません。

手段性格
Billitoneプラグイン。マスタの双方向同期と帳票出力を含む
マネーフォワード クラウド請求書 × kintone コネクター連携サービス。サイボウズの掲載情報では月額15,400円(税込)/1企業、30日間の無料トライアルあり
コムデックの連携システム導入支援会社が提供する連携システム
API連携の自前実装kintoneとマネーフォワードのAPIを直接つなぐ

選ぶときの観点は3つです。

1つ目は、マスタをどちらで持つか。 転記の自動化だけを求めるならコネクター型で足りますが、表記ゆれを止めたいならマスタ同期まで含む手段が要ります。

2つ目は、帳票をどこまで出したいか。 請求書だけでよいのか、発注書や納品書まで必要なのかで変わります。

3つ目は、自前実装の保守を持てるか。 API連携は自由度が高い反面、マネーフォワードやkintoneの仕様変更のたびに手を入れることになります。作った担当者が異動した時点で止まるリスクを抱えます。

向いている会社・向かない会社

向いているのは、請求の起点がkintoneにある会社です。案件や契約をkintoneで管理していて、その内容がそのまま請求になる形なら、転記もマスタのずれも消えます。

向かないのは、請求業務が会計側で完結している会社です。kintoneを顧客管理にしか使っておらず、請求は経理が会計システムの中で作っているなら、つなぐ必要そのものがありません。

判断は「kintoneのレコードを見れば請求内容が決まるか」で分かれます。決まるなら連携の価値があり、決まらないなら先に業務の置き場所を見直すほうが先です。

よくある質問(FAQ)

料金はいくらですか?

本記事の執筆時点では、公開情報から料金体系を確認できませんでした。契約にKAIZEN PDF Premiumと自動採番プラグイン、rex0220のテーブル行移動プラグインが含まれることは公表されていますが、価格は提供元にご確認ください。

マネーフォワード クラウド請求書が無くても使えますか?

使えません。kintoneとマネーフォワード クラウド請求書をつなぐための製品なので、両方の契約が前提になります。

kintoneの標準機能では帳票を出せないのですか?

標準では出せません。PDFの帳票出力はプラグインか外部サービスで補うのが一般的です。Billitoneはこれを標準搭載しており、KAIZEN PDF Premiumが契約に含まれます。

入金の消込までできますか?

公開情報では、請求書の自動生成・発行・送付とマスタの同期が明示されています。入金消込の扱いについては提供元にご確認ください。連携製品によって、入金済みの状態をkintoneへ戻す挙動を持つものと持たないものがあります。

表記ゆれが既に発生している場合はどうすればよいですか?

導入前にマスタの名寄せが必要です。どちらを正とするかを決め、重複を統合してから同期を始めてください。この作業を飛ばすと、ずれた状態が両方に広がります。連携製品の導入で最も時間がかかるのは、たいていこの初期データの整理です。

自分でAPI連携を組むのと比べてどうですか?

初期費用だけを見れば自前実装が安く見えます。ただし保守の担い手を確保できるかが分かれ目です。マネーフォワードとkintoneの両方の仕様変更に追随する必要があり、作った人が異動した時点で止まります。承認ルートや業務フローと同じく、設定画面で触れる範囲に収めるほうが長期の総額は下がります。

1Approvalでの実現方法

1Approvalは、いま使っている承認ワークフロー(kintone、Microsoft 365、Teams、Google Workspace)の上で、承認が降りた時点で発注や手配まで完了させる仕組みです。

Billitoneが扱うのは売上側(請求書の発行)、1Approvalが扱うのは支出側(購買と発注)なので、領域が分かれています。

  • 承認と発注の間が消える — 承認後に誰かが購買サイトを開いて注文し直す工程がなくなります
  • 申請の入口が1つになる — 何をどこで買うかに関わらず同じ場所から申請できます
  • 費用が法人一括請求にまとまる — 立替精算と証憑の回収が発生しません
  • 既存のkintoneをそのまま使う — プロセス管理で組んだ承認フローを置き換えません

kintoneを business の中心に置いている会社であれば、売上側をBillitone、支出側を1Approvalという形で、どちらもkintoneのレコードを起点にできます。

まとめ

Billitoneは、kintoneとマネーフォワード クラウド請求書をつなぐキャップドゥー・ジャパンのプラグインです。2025年3月27日から提供されています。

解決する問題の本体は、転記の手間ではなく表記ゆれです。同じ取引先が2つのシステムに別々の名前で存在すると突合ができなくなり、これは運用では防げません。Billitoneはマスタをkintone側で管理して双方に同期し、マネーフォワード クラウド請求書には無い重複チェックをkintone側で効かせます。

あわせて、kintone標準にない帳票出力(発注書・検収書・納品書・領収書)とテーブル行移動が標準搭載され、同期の実行権限を役職で絞り、操作履歴がkintoneに自動で残ります。

利用にはkintoneとマネーフォワード クラウド請求書の契約が別途必要です。

判断の軸は1つです。kintoneのレコードを見れば請求内容が決まるかどうか。決まるなら連携の価値があり、決まらないなら業務の置き場所を見直すほうが先になります。

導入を検討する場合は、先に取引先マスタの名寄せをしてください。ずれたまま同期を始めると、ずれが両方に広がります。連携で最も時間がかかるのは、たいていこの初期データの整理です。

主な参照先

※本記事は2026年9月時点の公開情報をもとに整理したものです。料金と最新の機能は提供元にご確認ください。

監修

伏見 匡矩

伏見 匡矩

株式会社エイチ 代表取締役社長

株式会社エイチ代表取締役社長。出張手配・会場手配の実務を起点に、申請・承認から購買実行までを一体で扱う1Approvalを立ち上げ、事業責任者としてプロダクト設計に携わる。承認されたあとの購買・手配をどう自動化するかという観点から、kintoneを基盤とした申請・承認の設計を扱っている。

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