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バクラク申請とは?料金・機能・評判

バクラク申請(旧LayerX ワークフロー)は、申請と承認だけでなく支払いと仕訳まで射程に入れた珍しいワークフロー製品です。AI-OCRによる申請書作成、金額による経路分岐、購買申請と支払申請の紐付け、仕訳の自動起票といった機能を整理し、シリーズで使う前提の設計であること、そして「承認の先」のどこまでをカバーするのかを公開情報から整理します。

バクラク申請とは?料金・機能・評判

ワークフロー製品の多くは、決裁が降りるところまでを範囲とします。バクラク申請は違っていて、支払いと仕訳まで射程に入れている点が他社との最大の違いです。

本記事では、公開情報をもとに料金と機能を整理したうえで、「承認の先」をどこまでカバーするのかを具体的に見ます。ここを曖昧にしたまま比較すると、導入後に手作業が残る範囲を読み違えます。

この記事の要点

  • 提供元は株式会社LayerX。以前は「LayerX ワークフロー」という名称で、現在はバクラク申請です。
  • 料金は月額10,000円からと公表されています。
  • 機能の特徴は3つ。AI-OCRによる申請書の自動入力、金額による承認経路の自動切り替え、Slackへの承認通知。
  • 他社と違うのは、購買申請と支払申請を紐付け、支払申請から仕訳を自動起票できる点です。
  • ただし単体ではなくシリーズで使う前提の設計です。バクラク経費精算や請求書と組み合わせて「稟議から支払いまで一気通貫」になります。
  • 射程に入っているのはお金の処理(支払い・仕訳)であって、モノの調達(発注・手配)ではありません。承認後に購買サイトで注文する工程は残ります。

バクラク申請とは

項目内容
提供元株式会社LayerX
旧名称LayerX ワークフロー
提供形態クラウド
料金月額10,000円から(公表値)
シリーズバクラク申請、バクラク経費精算、バクラク請求書 ほか

用途に合わせて申請フォームを作成し、稟議を一元管理する製品です。製品タイプとしては専用型にあたります。3つのタイプの違いはワークフローシステム比較|3タイプの違いと選び方で整理しています。

機能

AI-OCRによる申請書の作成

紙の請求書や領収書を読み取り、申請内容を自動で入力します。複数のレシート・領収書を一度に撮影して一括アップロードすることもできます。

申請者の入力負担を減らす方向の機能で、申請が出てこないという問題に効きます。承認が遅い原因が「そもそも申請が面倒で後回しになる」側にある場合、ここは実際に効きます。

金額による承認経路の自動切り替え

申請金額に応じて経路を自動で切り替えられます。「10万円未満は課長決裁、10万円以上は部長も」という分岐を設定で表現できる、という形です。

これは専用型の製品では標準的な機能ですが、Teamsの承認アプリなど標準機能ではできない部分です。できない範囲はTeams承認アプリの使い方|作成から運用までで整理しています。

Slackへの承認通知

承認者にSlackで通知が届きます。承認者が専用システムにログインしないという、承認遅延の最大の原因に対する打ち手です。

ただし後述するとおり、通知がノイズになるという声もレビューに出ています。通知を増やせば解決するわけではない、という点はTeamsの承認通知が届かない・見落とす原因と対策でも扱っています。

購買申請と支払申請の紐付け

ここが他社と違う部分です。購買の申請と、その支払いの申請を紐付けて管理できます。

通常、稟議で「買ってよい」と決まったあと、実際の支払いは別の申請として起票されます。この2つが分かれていると、承認された金額と実際に支払った金額の突合が手作業になります。紐付けができれば、ここが追えます。

支払申請から仕訳を自動起票

支払申請の内容から、会計の仕訳を自動で起票できます。承認データを仕訳に変換する工程は、通常は連携の設計が必要になる部分です。

何を決める必要があるかは承認データを仕訳にする|会計システム連携の設計で整理していますが、この製品はそこを製品側に取り込んでいます。

スマートフォンアプリ

申請・承認用のスマホアプリが提供されています。承認者が外出の多い役職である場合、滞留時間に効きます。

シリーズで使う前提の設計

重要な点として、バクラク申請は単体で完結する製品ではありません。

公開情報では「バクラク経費精算と組み合わせることで、稟議・承認・支払いまで一気通貫で行える」という説明がされています。つまり一気通貫になるのはシリーズを揃えたときで、申請だけを単体で入れた場合は範囲が狭くなります。

これは良し悪しではなく設計思想です。判断の軸はこうなります。

状況向き不向き
経費精算・請求書処理もこれから見直す向いている。シリーズで揃える意味がある
経費精算は既存製品で回っている範囲が重なる。申請だけを入れる価値を測る必要がある
稟議だけを電子化したい過剰になる可能性がある

見積もりを取る際は、シリーズのどこまでを契約する前提の金額なのかを確認してください。月額10,000円からという水準は申請単体のものです。

評判から読み取れること

レビューサイトでは、全23件で満足度4.2という数字が出ています。ただし件数が少ないので平均点として扱わないでください。個別の声のほうが判断材料になります。

挙がっている評価のうち、具体的で参考になるのは次の3つです。

「自分の承認ワークフローがどこでスタックしているのかわかりやすい」 承認の可視化に対する評価です。ワークフローシステムとは?できることと限界で書いたとおり、ワークフロー製品の最大の価値は速さではなく「どこで止まっているかが見えること」です。この評価はそこに対応しています。

「従来は事前承認と経費精算が別々のシステムだったが、同一システムで行えるようになった」 シリーズで揃えたときの効果です。逆に言えば、揃えなければこの効果は出ません。

「Slack通知がノイズになる」 これは改善要望として挙がっている声ですが、製品の欠陥というより通知設計の一般的な難しさです。通知を増やせば見落としが減るわけではなく、総量が承認者の可処分時間を超えると全部が無視されます。どの製品を選んでも、通知の設計は自社で決める必要があります。

「承認の先」をどこまでカバーするのか

ここが本記事で最も確認したい点です。整理すると、こうなります。

工程バクラク申請の範囲
申請○
承認・決裁○
支払申請との紐付け○
仕訳の起票○(シリーズ連携)
発注・手配の実行範囲外

つまり射程に入っているのはお金の処理であって、モノの調達ではありません。

購買稟議が承認されたあと、実際に誰かが購買サイトを開いて注文する工程は残ります。出張が承認されたあと、誰かが航空券を予約する工程も残ります。バクラクが埋めるのはその後の「支払いと会計処理」の側です。

この区別は比較のときに重要です。 「承認の先まで対応」と書かれていても、それが支払い側なのか実行側なのかで、残る手作業が変わります。

向いている会社・向かない会社

向いているのは、稟議・経費精算・請求書処理をまとめて見直す会社です。シリーズで揃えると、申請から支払い・仕訳までが1本の流れになります。この効果はシリーズ前提で設計されているからこそ出るものです。

向かないのは、経費精算が既存製品で安定して回っている会社です。申請だけを入れると範囲が重なり、二重に持つことになります。

判断が分かれるのは、購買の実行が業務の中心にある会社です。資材や消耗品を日常的に発注しているなら、残る手作業は支払い側ではなく発注側にあります。その場合、支払いを自動化しても体感は変わりません。

他製品との比較軸

軸バクラク申請の位置
射程申請から支払い・仕訳まで。他社より広い
前提シリーズで揃えると効果が出る設計
料金月額10,000円から(申請単体)
入力負担AI-OCRで軽い
発注・手配範囲外

課金単位が総額を最も大きく動かすという点は製品を問わず共通です。ワークフローシステムの費用相場|総額の出し方で分解のしかたを整理しています。オンプレミスとの比較が必要なら楽々WorkflowIIとは?料金・機能・評判も参考になります。

よくある質問(FAQ)

LayerX ワークフローとバクラク申請は別の製品ですか?

同じ製品です。「LayerX ワークフロー」が旧名称で、現在は「バクラク申請」という名前になっています。古い記事では旧名称で紹介されていることがあります。

申請だけを単体で導入できますか?

できます。ただし公開情報で示されている「稟議から支払いまで一気通貫」という効果は、バクラク経費精算などと組み合わせたときのものです。単体導入の場合は範囲を確認してください。

月額10,000円に何が含まれますか?

公開情報からは内訳を特定できませんでした。ユーザー数の上限、申請フォームの数、シリーズの他製品が含まれるかどうかは、提供元にご確認ください。ワークフロー製品では課金単位が総額を大きく動かすため、ここを確認せずに単価だけを他社と並べても比較になりません。

AI-OCRの精度はどれくらいですか?

公開情報では具体的な精度は示されていません。帳票の種類や印字の状態によって変わる領域なので、トライアルで自社の実際の書類を読ませて確認してください。

承認が降りたあとの発注まで自動化できますか?

できません。バクラク申請が扱うのは支払いと仕訳の側です。購買サイトでの発注や出張の手配は、承認後に別途行うことになります。

既存の会計システムと連携できますか?

公開情報では会計システムとの連動が示されていますが、対象となる製品が自社のものと一致するかは確認が必要です。連携可能と書かれていてもAPIの提供にとどまり、繋ぎ込みは自社の作業というケースがあります。

1Approvalでの実現方法

1Approvalは、いま使っている承認ワークフロー(kintone、Microsoft 365、Teams、Google Workspace)の上で、承認が降りた時点で発注や手配まで完了させる仕組みです。

バクラクと範囲が分かれています。

承認後に埋める領域
バクラク申請支払い・仕訳(お金の処理)
1Approval発注・手配(モノの調達)

競合するというより、承認の後ろ側を別の方向から埋めています。

  • 承認と発注の間が消える — 承認後に誰かが購買サイトを開いて注文し直す工程がなくなります
  • 申請の入口が1つになる — 何をどこで買うかに関わらず同じ場所から申請できます
  • 費用が法人一括請求にまとまる — 立替精算と証憑の回収そのものが発生しません
  • 既存の承認基盤をそのまま使う — ワークフロー製品を置き換えません

最後の点が、支払い側の自動化との大きな違いです。立替が発生しなければ、精算も証憑の回収も起きないので、処理を速くするのではなく処理そのものが消えます。

まとめ

バクラク申請(旧LayerX ワークフロー)は、株式会社LayerXのクラウド型ワークフロー製品です。料金は月額10,000円から公表されています。

機能の特徴は、AI-OCRによる申請書の自動入力、金額による承認経路の自動切り替え、Slackへの承認通知の3つ。そして他社と違うのは、購買申請と支払申請を紐付け、支払申請から仕訳を自動起票できる点です。

ただし単体ではなくシリーズで使う前提の設計です。「稟議から支払いまで一気通貫」になるのは経費精算や請求書と揃えたときで、申請だけを入れると範囲が狭くなります。

そして射程に入っているのはお金の処理であって、モノの調達ではありません。承認後に購買サイトで注文する工程は残ります。「承認の先まで対応」という表記を見たときは、それが支払い側なのか実行側なのかを必ず確認してください。

まずは自社で残っている手作業が、支払い側にあるのか発注側にあるのかを切り分けてください。ここが決まらないと、どの製品を入れても体感が変わらない可能性があります。

主な参照先

※料金と機能は2026年10月時点の公開情報をもとにした整理です。最新の条件は提供元にご確認ください。

監修

伏見 匡矩

伏見 匡矩

株式会社エイチ 代表取締役社長

株式会社エイチ代表取締役社長。出張手配・会場手配の実務を起点に、申請・承認から購買実行までを一体で扱う1Approvalを立ち上げ、事業責任者としてプロダクト設計に携わる。承認されたあとの購買・手配をどう自動化するかという観点から、Microsoft 365を基盤とした申請・承認の設計を扱っている。

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