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rakumoとGluegent Flowの違い|料金と選び分け

Google Workspaceでワークフローを組む選択肢は、GASで内製する・rakumoを入れる・Gluegent Flowを載せるの3つです。rakumoはグループウェア拡張、Gluegent Flowはワークフロー専用製品という性格の違いがあります。公式の料金、最低ID数の壁、Microsoft 365への移行可能性という3つの分かれ目から選び分けを整理します。

rakumoとGluegent Flowの違い|料金と選び分け

Google WorkspaceでGASを使って承認フローを作り、運用に乗せたあとで壁に当たる。ルートの変更を情シス以外ができない、承認者の異動に追従できない、証跡が足りない。このあたりで「製品を買うか」という話になります。

そこで候補に挙がるのがrakumo ワークフローとGluegent Flowです。どちらもGoogle Workspace環境で使えるワークフロー製品ですが、製品としての性格が違います。

  • rakumo はグループウェア拡張です。カレンダーや勤怠まで含めてGoogle Workspaceを強化する製品群の一部として、ワークフローがあります
  • Gluegent Flow はワークフロー専用製品です。だからGoogle WorkspaceにもMicrosoft 365にも載ります

本記事では公式の料金をもとに、3つの分かれ目から選び分けを整理します。価格だけを並べると400円対500円ですが、先に効くのは別の条件です。

この記事の要点

  • rakumo ワークフローは単体で1ユーザー月額500円(年額6,000円・税抜)。Basicパック680円、Suiteパック1,100円で他製品もまとまります。契約は12ヶ月単位で、Google Workspace(有料版)が必要です。
  • Gluegent Flowはベーシックプラン1ユーザー月額400円(年額4,800円)。ビジネス500円、プレミアム1,200円。初期費用0円、最低利用期間1年です。
  • 最低ID数が最初の分かれ目です。Gluegent Flowはベーシックとビジネスが25ID以上、プレミアムが100ID以上。25名未満の企業は要相談とされています。
  • Microsoft 365への移行可能性が2つ目。両対応はGluegent Flowのみで、rakumoはGoogle Workspace向けです。
  • ワークフロー以外も要るかが3つ目。rakumoはBasicパック680円で情報共有系がまとまります。ワークフロー単体500円との差は180円です。
  • Gluegent Flowは紙そっくり申請フォーム、組織情報と連動する経路、現場への編集権限付与、AIユーザーアシストを備え、2011年からG Suite環境で提供されています。
  • 価格だけで並べると400円対500円ですが、最低ID数と対応基盤のほうが先に効きます。

まず料金を正確に置く

比較サイトの掲載値は食い違っていました。公式ページの数字を使います。

rakumo ワークフロー(rakumo株式会社)

製品月額年額
ワークフロー500円6,000円
カレンダー200円2,400円
ボード300円3,600円
キンタイ300円3,600円
コンタクト130円1,560円
ケイヒ300円3,600円

パッケージは次のとおりです。

パック月額年額
Basicパック680円8,160円
Suiteパック(全製品)1,100円13,200円

いずれも1ユーザーあたり・税抜です。契約期間は12ヶ月単位で、パッケージも年単位の契約が必要です。利用にはGoogle Workspaceの有料版が必要です。最低利用人数と初期費用は、公式の料金ページに記載がありませんでした。

Gluegent Flow(サイオステクノロジー)

プラン月額年額最低契約ID数
ベーシック400円4,800円25ID以上
ビジネス500円6,000円25ID以上
プレミアム1,200円14,400円100ID以上

初期費用0円、最低利用期間1年。従業員規模が25名未満の企業は相談が必要とされています。

総額の出し方そのものはワークフローシステムの費用相場|総額の出し方で整理しています。ライセンス以外に、フォームの作成工数と運用に乗せるまでの社内工数が乗ります。

分かれ目1:25名の壁

ここが最初に効きます。

Gluegent Flowはベーシックとビジネスが25ID以上、プレミアムが100ID以上です。25名未満の企業は要相談とされています。

つまり20名の会社が月額400円で使えるとは限りません。25ID分の契約が必要なら、20名で使っても月額10,000円(25×400円)という計算になり、1人あたりの実効単価は500円に上がります。

一方rakumoは、公式の料金ページに最低利用人数の記載がありません。少人数で始めるならrakumoのほうが条件を満たしやすいということになります。ただし記載がないことは「制限がない」ことの証明ではないため、見積もりで確認してください。

最低利用人数が実効単価を押し上げる構造は、他の製品でも同じです。intra-mart ワークフローとは?料金と向く規模では、Accel-Mart Quickの最低20ユーザーという条件を扱いました。公表単価を人数で割り直すのは、どの製品でも最初にやるべき計算です。

分かれ目2:Microsoft 365へ移る可能性

rakumoはGoogle Workspace向けの製品、Gluegent FlowはGoogle WorkspaceとMicrosoft 365の両方に対応しています。

これは今日の要件ではなく、数年先の要件です。グループウェアの基盤を変える会社は実際にあります。そのときワークフローも作り直しになるのか、そのまま載せ替えられるのかで、移行の重さが変わります。

  • Google Workspaceを続ける前提が固い — どちらでも構いません
  • Microsoft 365への移行が議題に上がっている、または拠点ごとに混在している — Gluegent Flowのほうが安全です

申請書とルートは、作るのに時間がかかる資産です。30種類の申請書を作り直すコストは、月額の差額を軽く超えます。

Microsoft 365側でワークフローを組む場合の論点はMicrosoft 365の承認ワークフロー|Teams標準の限界で扱っています。

分かれ目3:ワークフロー以外も要るか

ここがrakumoの構造的な強みです。

ワークフロー単体500円に対し、Basicパックは680円です。差は180円です。カレンダー200円、ボード300円、キンタイ300円、コンタクト130円、ケイヒ300円を個別に足すと、2つ以上要る時点でパックのほうが安くなります。

つまりrakumoはワークフロー単体で買う製品というより、Google Workspaceの機能を広く補う製品です。

  • ワークフローだけが課題 — 単体500円とGluegent Flowの400円を比べる話になります
  • カレンダーの共有や勤怠にも不満がある — Basicパック680円で複数の課題が同時に片付きます

Google Workspaceの標準機能で足りない部分は、ワークフローだけではありません。スプレッドシートの経費精算管理が破綻する理由やGoogleフォームで承認ワークフローは作れる?限界と対策で扱ったとおり、不満は複数の領域に散らばっているのが普通です。課題を1つずつ製品で埋めるより、まとめて見積もったほうが総額は読めます。

Gluegent Flowの機能で目を引く点

公式に掲載されている機能から、選定で効く部分を挙げます。

紙そっくり申請フォーム 稟議書やExcelと同じ見た目で入力画面を作成できるとされています。既存の様式をそのまま持ち込める方向の設計です。同じ訴求はX-pointとAgileWorksの違い|料金と選び分けで扱ったX-point Cloudのフォーム取込にもあります。様式が社内で定着している組織では、作り直さない選択肢が効きます。

組織情報と連動する経路 所属部署や役職などから承認者を自動判別するとされています。承認者を個人で指定すると異動のたびに直すことになるため、参照で組める設計は運用コストに直接効きます。この論点は承認者マスタの設計|組織改編で壊れない承認ルートで整理しました。

現場への編集権限付与 部署やカテゴリ単位で編集権限を委譲できるとされています。ここは見落とされやすいが重要です。 GASで内製した承認フローが行き詰まる典型的な理由は、フローを触れる人が情シスの1人に固定されることでした。編集権限を部署に渡せるなら、その構造から抜けられます。

AIユーザーアシスト 適切な申請書の提案、申請内容の自動下書き、要約を行うとされています。あわせて、承認条件の分岐が複雑な場合に生成AIがJavaScriptを生成する機能も紹介されています。

その他 承認条件は合議・一人承認・多数決・金額による分岐に対応。承認完了後のGoogle Driveへの自動保存、SlackやTeamsへの通知にも対応しています。連携したアカウント管理と組織情報の同期により、入退社時のアカウント更新がグループウェア側の操作のみで完結するとされています。2025年10月には、申請画面に注目箇所を示せる「付箋」機能のベータ版が提供開始されました。2011年からG Suite(現Google Workspace)環境での提供を続けているとされています。

入退社に伴う申請とアカウント処理をまとめて設計する論点は入社・退職で発生する申請と回収の設計で扱っています。

rakumo ワークフローの機能

rakumoについては、公式ページから確認できたのが料金のみでした。以下は比較サイトの掲載情報です。

  • 申請フォームのノーコード作成、経路設定、自動分岐、条件分岐
  • 通知とリマインダー、モバイル対応
  • Google Workspaceの認証・ユーザー管理を共通利用できる
  • GmailやGoogle Driveとの連携による書類添付

電子稟議のために開発された製品で、「rakumo for Google Workspace」のアプリケーションの1つという位置づけとされています。

機能の詳細は提供元にご確認ください。 本記事では、公式で確認できた料金と製品構成を判断材料の中心に置いています。

GASで内製する選択肢との関係

3つ目の選択肢として、製品を買わずGASで作る道があります。

GASで承認フローを自動化する方法と限界で整理したとおり、Googleフォーム・GAS・スプレッドシートの組み合わせで承認フローは作れます。追加費用はかかりません。

分かれ目は機能ではなく運用の担い手です。承認ルートの定義を「スクリプトを触れる人」しか変えられない状態は、その人が異動した時点で止まります。承認者や申請書の項目を、情シス以外の担当者が設定画面から変えられる必要が出てきたら、そこが製品を検討する時点です。

内製と製品購入の分かれ目はワークフローシステムとは?できることと限界でも扱っています。

なお、GASで作った申請システムを捨てずに承認の先だけをつなぐ構成もあります。申請の作成から手配内容の自動転記、Gmailでの承認、発注までの流れは1Approval for Google Workspace 画面シミュレーターで実際に操作して確認できます。

人数で概算すると判断しやすくなります。 50名でGluegent Flowのベーシックなら月額20,000円、rakumoのワークフロー単体なら25,000円です。内製の保守にかかる工数が月に数時間を超えるなら、金額としては製品のほうが安くなる水準です。

向く組織・向かない組織

Gluegent Flowが向くのは、25名以上で、Microsoft 365への移行可能性があるか、既存の紙の様式をそのまま電子化したい組織です。現場に編集権限を渡したい場合も含みます。

rakumoが向くのは、Google Workspaceを続ける前提で、ワークフロー以外(カレンダー、勤怠、ボード)にも不満がある組織です。人数が少ない場合もこちらが条件を満たしやすくなります。

どちらも向かないのは、申請が数種類で件数も少ない組織です。年に数十件の稟議にライセンスを払うより、GASやGoogleフォームで足ります。まず件数を数えてください。

よくある質問(FAQ)

rakumoとGluegent Flowはどちらが安いですか?

単体の公表単価ではGluegent Flowのベーシック400円がrakumoのワークフロー500円より安いです。ただしGluegent Flowは最低25IDのため、人数が少ないと実効単価が上がります。またrakumoはBasicパック680円で他製品もまとまるため、ワークフロー以外も必要なら総額の比較が変わります。

25名未満でもGluegent Flowは使えますか?

従業員規模が25名未満の企業は相談が必要とされています。使えないとは明記されていませんが、条件は見積もりで確認してください。

rakumoに最低利用人数はありますか?

公式の料金ページには記載がありませんでした。記載がないことは制限がないことの証明ではないため、見積もりで確認してください。

Microsoft 365でも使えますか?

Gluegent FlowはGoogle WorkspaceとMicrosoft 365の両方に対応しています。rakumoはGoogle Workspace向けの製品です。

Google Workspaceの契約は別に必要ですか?

rakumoは利用にGoogle Workspace(有料版)が必要です。Gluegent Flowについては、Google Workspaceとの連携が主要な外部システム連携として掲載されていますが、必須条件は公開情報から確認できませんでした。

GASで作ったものから乗り換えられますか?

申請書の様式と承認ルートは作り直しになります。移行の具体的な手順やデータの引き継ぎ範囲は公開情報から確認できなかったため、提供元にご確認ください。作り直す前提でコストを見積もるのが安全です。

承認後の発注まで自動化できますか?

いいえ。どちらも扱うのは申請と承認、およびその記録です。承認が降りたあとに実際に物を買う、宿を取るという工程は含まれません。

1Approvalでの実現方法

1Approvalは、いま使っている承認ワークフロー(Google Workspace、Microsoft 365、Teams、kintone)の上で、承認が降りた時点で発注や手配まで完了させる仕組みです。

この2製品と扱う場所が分かれています。

埋める領域
rakumo/Gluegent Flow承認までの設計。申請書、ルート、証跡
1Approval承認の先の実行。発注・手配を自動で完了させる

どちらの製品で申請書とルートを整えても、承認が降りたあとに誰かが購買サイトを開いて注文する工程は残ります。そこが1Approvalの範囲です。

  • 承認と発注の間が消える — 承認後に注文し直す工程がなくなります
  • 申請の入口が1つになる — 何をどこで買うかに関わらず同じ場所から申請できます
  • 費用が法人一括請求にまとまる — 従業員の立替と領収書の回収が発生しません
  • 既存の承認基盤をそのまま使う — 作り込んだフォームとルートを置き換えません

Google Workspace版の動きは画面シミュレーターで試せます。GASの申請システムで申請を作成し、選んだ手配を自動転記して承認を依頼、Gmailでの承認と同時に発注されるまでの流れと、非公開スプレッドシートへのデータ保存を確認できます。

Google Workspaceで購買申請を仕組み化する全体像はGoogle Workspaceで購買申請を仕組み化する方法で扱っています。

まとめ

Google Workspaceでワークフローを組む選択肢は3つあります。GASで内製する、rakumoを入れる、Gluegent Flowを載せる。

性格が違います。rakumoはグループウェア拡張で、カレンダーや勤怠まで含めてGoogle Workspaceを補う製品群の一部です。Gluegent Flowはワークフロー専用製品で、だからMicrosoft 365にも載ります。

料金は、rakumoのワークフロー単体が月額500円(Basicパック680円、Suiteパック1,100円、契約は12ヶ月単位、Google Workspace有料版が必要)、Gluegent Flowがベーシック400円・ビジネス500円・プレミアム1,200円(初期費用0円、最低利用期間1年)です。

価格だけで並べると400円対500円ですが、先に効くのは別の条件です。

  1. 25名の壁 — Gluegent Flowはベーシックとビジネスが25ID以上、プレミアムが100ID以上。25名未満は要相談。少人数ならrakumoのほうが条件を満たしやすい
  2. Microsoft 365へ移る可能性 — 両対応はGluegent Flowのみ。申請書30種類を作り直すコストは月額の差額を超える
  3. ワークフロー以外も要るか — rakumoはBasicパック680円で情報共有系がまとまる。単体500円との差は180円

まず自社の人数と、申請の種類の数を数えてください。 人数が25名を下回るならGluegent Flowの条件を確認するところから始まり、申請が数種類で件数も少ないなら、そもそもGASで足ります。

主な参照先

※本記事は2026年10月時点の公開情報をもとに整理したものです。料金は税抜表示で、プランの構成や条件は変更される場合があります。比較サイトの掲載値は公式と異なる場合があったため、料金は公式ページの数値を採用しています。rakumoの機能詳細および両製品の最低利用条件は提供元にご確認ください。

監修

伏見 匡矩

伏見 匡矩

株式会社エイチ 代表取締役社長

株式会社エイチ代表取締役社長。出張手配・会場手配の実務を起点に、申請・承認から購買実行までを一体で扱う1Approvalを立ち上げ、事業責任者としてプロダクト設計に携わる。承認されたあとの購買・手配をどう自動化するかという観点から、Google Workspaceを基盤とした申請・承認の設計を扱っている。

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